昭和51年、集団生活を強いられる事を嫌がったひとりの障害者が施設を飛び出し地域社会で生活することを選びひとり暮らしを始めました。
北海道の在宅福祉の始まりといわれている出来事です。
「障害者は施設で生活をするのが当たり前」だった時代に起こしたこのムーブメントは賞賛・批判様々でしたが、今となってみれば、障害者の生活のあり方を大きく変える出来事であったことに間違いはありません。
その当時、ヘルパー制度も介護福祉士もない時代。ボランティアが生活を支えていました。
当時は札幌駅で車椅子の方と出会ったら、100%仲間でした。
それだけ、障害者が街に出るということ自体が特別なことであり、「ノーマライゼーション」といっても理解出来ない人が殆どであった時代です。
昭和53年、日本テレビで「24時間テレビ」の放送が始まりました。募金として集まったお金で「リフト車」や「訪問入浴車」などの福祉車両が寄贈されることとなり、
番組の継続という「力」により、少しずつ障害者の生活圏を広げる「力」となっていきました。
昭和57年、東京で障害を持った方も「旅がしてみたい」「列車に乗ってみたい」という願いを実現させようと「ひまわり号」と言う運動がスタートしました。
この「ひまわり号」の運動は全国的な広がりを見せ、昭和60年には札幌でも活動がはじまり、今でも年一回ではあるが臨時列車をチャーターして道内各地へ向かって走り続けています。
2018年12月に公開された映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の原作本(ノンフィクション小説)でモデルとなった鹿野靖明さんが施設を出て一人暮らしを始めたのも丁度この時期。(昭和57年札幌いちご会入会。昭和58年9月に施設を出る)
昭和63年に開業した札幌市営地下鉄東豊線、実は日本の鉄道で初めて「全駅にエレベーターが設置された鉄道路線」になります。
これもその当時在宅生活をしていた障害者の方々が札幌市交通局と折衝した結果なのです。
介護福祉士という資格が法整備されたのが昭和62年(3年の養成期間が過ぎて実際に介護福祉士が現場に出だしたのが平成2年)、
身体介護を業務の主内容とするホームヘルパーが誕生したのが平成2年であることからも、「昭和」という時代は「在宅福祉」という概念がなかった時代で、昭和後期は、障害者の目が施設内から施設の外(地域社会)へ向かって注がれるようになった時代でもありました。
時代は平成に移り、ヘルパー制度や介護福祉士などの介護制度・人材育成が進む中、障害者が在宅生活を送ることは特別なことではなくなりました。
ただ、この制度改革は障害者の在宅生活を考えての制度改革ではありませんでした。 「医療制度破綻」が緊急の問題として立ち上がったときに、「療養所」や「老人病院」のような医療ケアの必要性が低い方に医療保険制度から費用を拠出していることが問われることとなり、 「医療と介護の分離」と言う名の下に進められたものでした。障害者総合支援法の前身である「支援費制度」が誕生した際に、「障害者のことが解っている人間が事業所を運営する必要性」を感じた有志が昭和時代にボランティア経験のある私を持ち上げてくれて誕生したのが「TAS」です。
TASにはTransportation(移動手段)のAid(手助け)をするSystem(仕組み)という意味合いを込めましたが、利用者様からは「お助け」の「タス」だねと理解されるようになり、今ではすっかり名前が事業内容に溶け込んだ状況です。そして2019年、「平成」という時代は終わり、新しい時代を迎えます。
介護者不足が社会問題化すると言われる「2025年問題」が近づいているなど、新しい時代の新しい福祉に移行していかなければならなくなると思われる問題が既に見えてきております。
少ない介護職員を有効的に利用する事や、必要なとき以外は極力離れるようなピンポイントな介護方法なども考えなくてはならないかもしれません。利用者が介護職員を選り好みすること自体が「贅沢」だという時代になるかもしれません。
ADLの低下を防ぐためにも「自分で出来ることまで頼まない」という意識や家族介護者の負担軽減のために介護以外にも「出来ること」があるのではないかという視点も必要でしょう。
そして、何よりも「障害者の尊厳」や「障害者の意思尊重」・「QOL」という言葉が当たり前に使われる時代になっていかなくてはなりません。
サービス付き高齢者住宅やグループホームなども結局は「入所」という行為にしかなり得ません。「可能な限り家族と一緒に過ごす」という価値観が見直される時期が来るのではないかと予想しております。「介護」は「進化」から次の段階に入り始めているのです。
そういう時代の変化に即した介護方法を考え、実践していくことも念頭に置きながら、障害者の地域社会での生活・QOLの向上のために、職員一同一丸となって取り組んで行きたいと思っております。
代表取締役 池上 享則
会社名 | 有限会社TAS |
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代表取締役 | 池上 享則 |
所在地 | 〒003-0814 北海道札幌市白石区菊水上町4条1丁目129-210 |
連絡先 | TEL:011-811-6609 FAX:011-811-9660 |
設立 | 2005年7月20日 |
目的 |
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法人沿革 |
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事業所名 | ヘルパーステーションTAS |
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管理者名 | 施設長 池上 享則 |
所在地 | 〒003-0814 北海道札幌市白石区菊水上町4条1丁目129-210 |
連絡先 | TEL:011-811-6609 FAX:011-811-9660 |
事業所番号 | 居宅介護・重度訪問介護・行動援護・同行援護 【0110504438】 移動支援 【0001100472】 |
指定取得日 | 居宅介護・重度訪問介護・行動援護・同行援護 2011年10月1日 移動支援 2011年11月1日 |
事業所の営業時間 | 月曜日~金曜日 8:45~17:15 (祝日及び4/29~5/5・8/12~8/16・12/29~1/3を除く) |
利用対象者 | 身体障害者(児)・知的障害者(児)・視覚障害者(児)・精神障害者(児)・難病等対象者 |
サービス提供時間 | 月曜日~日曜日まで毎日 24時間 |
サービス提供地域 | 札幌市南区の一部(札幌市南区定山渓番地)地域を除く札幌市内全域 ※サービス提供地域とは、職員派遣の際に交通費の負担なくサービス提供を受けられる地域のことを指しています。 |
事業内容 |
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事業所沿革 |
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公共交通機関のご案内
─ JR
◆苗穂駅から 1.7Km
─ 札幌市営地下鉄東西線
◆菊水駅から 2.2Km
◆東札幌駅から 2.4Km
─ 札幌駅前/時計台前から(ジェイアール北海道バス)
◆北4西4(日本生命札幌ビル向かい・北 4条通り沿い)札幌駅前臨時乗り場から
◆北1西1(Hitaru前)時計台前バス乗り場から
・2番…札幌駅前~(乗車約3分)~時計台前~(乗車約15分)~菊水上町3条2丁目下車徒歩5分
・8番/9番…札幌駅~(乗車約3分)~時計台前~(乗車約13分)~菊水上町3条3丁目下車徒歩5分
・1番/32番…札幌駅~(乗車約3分)~時計台前~(乗車約9分)~菊水9条1丁目下車徒歩10分
(新札幌方面から JR 札幌駅行きに乗車される場合は東高前バス停が便利です。)
・5番/7番 …札幌駅~(乗車約3分)~時計台前~(乗車約23分)~菊水上町3条3丁目下車徒歩5分
(地下鉄菊水駅を経由する便なので、バス乗車時間が長くなります。)
─ 地下鉄菊水駅3番出口前バス乗り場から(ジェイアール北海道バス)
・5番/バ5番/7番/菊7番…地下鉄菊水駅~(乗車約6分)~菊水上町3条3丁目下車徒歩5分
─ 札幌駅前 北3西3・みずほ銀行前(北4条通り沿い)乗り場から(北海道中央バス)
・55番/7番…札幌駅~(乗車約12分 )~菊水上町3条2丁目下車徒歩5分
─ 中央バス札幌ターミナル1番乗り場から(北海道中央バス)
・90番…札幌ターミナル~(乗車約8分)~北1条東17丁目下車徒歩8分
(札幌ターミナルからの90番は本数が少ない路線ですので、ご注意ください。)
─ バスセンター 地下1番乗り場から(北海道中央バス)
・東6番…バスセンター~(乗車約10分)~北1条東17丁目下車徒歩8分
上記路線の内、札幌駅前ターミナルからの8番・33番札幌駅前(みずほ銀行前)からの56番中央バス札幌ターミナルからの90番は本数が少ない路線ですので、ご注意ください。